福島商工会議所中小企業景況調査結果
平成20年2月15日
T.調査要綱
(1)調査期間 平成19年10月〜12月期
(2)調査件数 福島市内会員事業所100事業所 回答件数87社(回答率87%)
(3)対象業種 製造業、建設業、卸売業、小売業、サービス業
(4)調査方法 DI値(ディフュージョンインデックス)で算出。本調査においては、好転の割合から悪化の割合を差し引いた数値を表示している。
※DIとは、ディフージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、「増加」・「好転」したなどとする企業割合から「減少」・「悪化」したなどとする企業割合を差し引いた値である。
U.詳細
●景況感概要について
全国および東北において、前期(平成19年7月-9月)と比べ売上のDI値が悪化した。また、業況においても、全国・東北のDI値が前期比で同様にマイナス幅が拡大している。採算においては、前年同期比(平成18年10月-12月)で全国および東北のDI値が悪化している。
福島市においては、売上の対前期比で6.0ポイント改善したものの、それまで3期連続でDI値が悪化していた他、業況のDI値も依然として低水準となっていることから、当所会員事業所の景況感は厳しい状態となっている。
●前期比-売上のDI値推移
売上のDI値の推移をみると、前期(平成19年7月‐9月期)と比べて全国DI値が2.2ポイントの悪化、東北DI値で2.5ポイント悪化となっているものの、管内DI値は6.0ポイントの改善となった。
管内DI値については平成19年1月-3月期から同年7月-9月期まで3期連続で悪化したものの、持ち直しの動きが見られる。

●前期比-業況(自社)のDI値推移
業況については、前期(平成19年7月-9月期)と比べ全国DI値が2.3イントの悪化、東北DI値が3.8ポイントの悪化となっているものの、管内DI値は2.5ポイントの改善となった。
調査期間 18.7-9 18.10-12 19.1-3 19.4-6 19.7-9 19.10-12 管内DI値 ▲24.0 ▲21.3 ▲25.0 ▲24.0 ▲25.7 ▲23.2 全国DI値 ▲20.2 ▲20.5 ▲21.6 ▲23.3 ▲23.6 ▲25.9 東北DI値 ▲22.3 ▲24.5 ▲25.3 ▲26.4 ▲26.5 ▲30.3

●前年同期比-採算のDI値推移
前年同期比における採算については、全国DI値が3.3ポイントの悪化、東北DI値が6.4ポイントの悪化、管内DI値が3.5ポイント悪化した。前年同期比と比べた来期の見通しについては、全国および東北で持ち直しの動きが見られるものの、管内において動きは見られない。
●今期-業況(自社)のDI値推移
平成19年10月‐12月期における業況については、管内DI値で前回と同じ値を示したものの、全国DI値で0.6ポイントの悪化、東北DI値で6.9ポイントの悪化となった。次期の予測としては、全国・管内ともに上昇基調にあるようであるが、管内においては小幅な動きとなっている。

Vその他
(1)-@設備投資
設備投資について見てみると、今期設備投資を実施した企業の割合は24.1%となり、前回の調査よりも3.1%減となった。来期の投資計画については、1.1%低下するものの、堅調な動きが見られる。

(1)-A設備投資の内容
今期の設備投資については、全国設備投資率と比較して、製造業、小売業、サービス業を中心に堅調に推移した。内容としては、製造業において、生産設備や工場建物などが多く挙げられた他、小売業で店舗、サービス業でサービス設備、土地、OA機器などが挙げられた。
来期の設備投資についても、製造業、小売業、サービス業を中心に、生産設備、店舗、OA機器、車両・運搬具などが予定されている。
(2)従業員
従業員については、過剰であると答えた企業の割合が11.5%と前回より2.9%増加し、不足と回答する企業の割合が2.2%減少となった。過剰と回答した企業の割合が4期連続で上昇している。

(3)経営上の問題点
・製造業
1位…原材料価格の上昇
2位…製品(加工)単価の低下・上昇難
3位…原材料費・人件費以外の経費の増加、取引条件の悪化、熟練技術者の確保難、需要の停滞
・建設業
1位…請負単価の低下・上昇難、官公需要の停滞
2位…民間需要の停滞
・卸売業
1位…需要の停滞
2位…販売単価の低下・上昇難、仕入単価の上昇
・小売業
1位…需要の停滞
2位…消費者ニーズの変化への対応
3位…販売単価の低下・上昇難
・サービス業
1位…利用料金の低下・上昇難
2位…利用者ニーズの変化への対応
3位…大企業の進出による競走の激化、需要の停滞
(4)業界の動向に関するコメント
製造業
・紙、石油などの値上がりが収益を圧迫している。
・公共工事への依存度は今後さらに減少傾向が強まる。
・原材料の値上がりで困っている。特に紙に関しては、昨年7月・12月、今年7月・9月に値上げがあり、来年1月にまた値上げのこと。会社の維持が難しい。
・原材料、特に用紙は年内2回の値上げ、インク関係も大幅な値上がりがあった。製品単価に結び付けられる苦戦している。
・商業の道徳におけるモラルの低下。グローバルな経済環境化とスピードが必要。
卸売業
・売上確保による競争で販売単価の下落が止まらずどの卸も利益確保(営業利益)に四苦八苦している。又従業員の確保も依然として問題となっている。
・食料品の値下げが続き消費者の買い換え傾向が強まっている。飲食店関係も暇らしく極めて荷動きが悪い。
建設業
・工事量の減少、落札率の低下などで非常に厳しい状況が続いている。
小売業
・特にコメントなし
サービス業
・特に良い状況にないが、市からの小さい業務を受託している。したがって収支については手間がかかる為トントンである。
・顧客の獲得、料金及びサービス面で、商業他社との競合が激化している。
(5)会議所への意見・要望に関するコメント
・これからも研修会には参加して行きたいので、いろいろと計画をお願いしたい
W.参考資料(『福島県 最近の県経済動向』から抜粋) http://www.pref.fukushima.jp/toukei/
(1)個人消費…大型小売店販売額(11月)は全店舗ベースで総額18 3億円、対前年同月比▲1.3%となり、8か月連続で前年を下回っている。一方、既存店ベースの対前年同月比は▲1.8%となり、3か月連続で前年を下回っている。
内訳をみると、百貨店は、対前年同月比▲4.7%。また、スーパーも全店舗ベースで対前年同月比▲0.4%、既存店ベースで対前年同月比▲1.0%となっている。


(2)建設需要…新設住宅着工戸数(11月)は1,151戸、対前年同月比▲4.5%となり、8か月
連続で前年を下回っている。

(3)-@雇用・労働…新規求人倍率(11月)は1.20倍(季節調整値)、前月を0.10ポイント低下した。
有効求人倍率(11月)は0.81倍(季節調整値)、前月を0.07ポイント低下した。なお、有効求人数は29,773人(対前年同月比▲7.3%)となり、2か月振りに前年を下回った。また、有効求職者数も33,248人(同0.1%)となり、2か月連続で前年を上回った。

(3)-A雇用・労働…常用雇用指数(11月)は100.4、対前年同月比2.2%となり、8か月連続で前年を上回っている。

(4)物価…福島市消費者物価指数(11月)は101.1、前年同月比0.7となり、3か月連続で前年を上回っている。また、生鮮食品を除く総合でみると101.2、対前年同月比0.4%となっている。

(5)企業…企業倒産(12月)は、件数が20件、対前年同月比11.1%となり、2か月連続で前年を上回っている。また、負債総額は37億9,200万円、対前年同月比で▲19.1%となり、3か月連続で前年を下回っている。倒産件数を業種別にみると、建設業が9件と最多となっている。

(6)中小企業の業況…県内中小企業の業況感を表すDI値はマイナス4
1 .4 、前回調査(9月)に比べると5.9ポイント悪化している。産業別にみると、製造業、非製造業ともに悪化している。
先行き3か月先の見通しは、マイナス30.7となり、改善傾向がみられる。
